コラム欄login うつ病対策 2. 休養の次に、特に一定程度以上のうつ病の場合には、薬物療法が有効な治療手段となると思います。私は、40代の頃に重症のうつ病を経験しました。当時副作用だらけの抗うつ剤しかなく、薬物療法は全くない状態で、自然に回復しました。約3ヶ月間の入院は仕方ありませんでした。うつ病は他の重篤な疾患と同様にその苦しさや辛さは、経験した人以外は理解できないものです。私には、一日中襲い掛かる自殺念慮との闘いに酷く難渋した記憶が残っています。心理テストの考案者で有名なハミルトン博士が、「うつ病は癌よりも苦痛の大きな病気である」と、述べていますが、私も同様に思っています。 薬物療法(現在は安全な抗うつ剤を使用できる時代です)は、よほどの意志の強い人は例外として、不可欠な必要なものと考えるのが賢明と断言して良いと、私は思っています。もちろん、薬剤の有効性と有害事象を勘案した適切な薬物療法が望まれます。適切な薬剤は、3度の食事と同様に、必要なものと認識すべきです。